青山学院大学経営学部 玉木欣也教授 インタビュー「企業と生活者が一緒に価値を作る時代に」

にこやかに取材に応じてくれた玉木教授

最近のマーケティング事情  企業と生活者が一緒に価値を作る時代に

サウスポー本社のご近所にある青山学院大学。ひょんな繋がりから、経営学部 玉木欣也教授とお話する機会を頂きました。最近のマーケティング事情を大学教授ならでは目線でご教授頂き、また、弊社サービス『Japan Product Research』へのご意見も頂きました。

インタビュアーに講義するかのようにマーケティングの話をする玉木教授

玉木欣也
1957年生まれ。
青山学院大学経営学部教授。同大学ヒューマンイノベーション研究センター所長
青山学院ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社代表取締役
【専門分野】
事業創造戦略、顧客創造戦略、グローバル製品サービス戦略、地方創生
【主な著書】
◎玉木欽也単著『ビジネスモデル・イノベーション -未来志向の経営革新戦略―』中央経済社、2018年
◎玉木欽也編著『観光立国に向けた産学官連携事業の総合演出家 地方創生プロデューサー』、博進堂、2017年
◎玉木欽也編著『着地型観光のつくり方 地方創生ディレクター』、博進堂、2017年

最近のマーケティング事情について

マーケティングの変化

今はマーケティング手法がかなり変わっていると思う。昔は、百貨店からショッピングセンターにかなりシフトしたことがありました(チャネルシフト)。現在は、ECサイトを持ってるAmazonとかYahooがリアル店舗あえて持つ。反対に、ショッピングセンター(リアル店舗)を持っているところがECサイトを作りプラットフォームビジネスをして、アプリケーションでカード決済ができるようになっている。 ECサイトからの参入と、リアル店舗からの参入が合わさり、チャネルが非常に複雑になってきています。つまり、オムニチャネルも超えていて、シフトが動き続ける中でマーケティング手法が常に変化し続けている状況です。
これからのマーケティングは、顧客という個人の顧客IDを元にした、デジタルマーケティングにかなりシフトしてるのが最近の流れですね。

複雑な状況に対応するには

メーカーは他商品と「差別化」するため、若者たちの意見を集めるのがいいと思います。
学生と企業をマッチングさせ、ただアンケートのアルバイトというのではなく、若者向けのアンケートを学生にデザインさせたりデータ解析させたり、学生目線で商品確認する時、この意見は役立ったか役立ってないかを教えてもらうのがいいと思います。
SNSの写真を撮るとかでも、商品だけではなく、こだわり持ってこの商品を買ったパターンと、どのように使ってるかのパターンを載せるとか。パターンも学生に考えてもらうのがいいですね。そうすることで、マーケティング企画者側もリアルな意見を聞くことができるし、何で買ってくれて、どう思って使ってるのか知ることができます。学生を入れることで、マーケティングも他社と差別化できますね。

Japan Product Reaserachの所感

「すごく地味だけど緻密な作業ですね。」と呟きながらJPRの資料をみる玉木教授

生活者の中で様々な属性を持っているのがすごいですね

私が一番驚くのは、化粧品の中でもジャンルがあると思うんですけど、3万人の属性を持ってるところです。それは超強みですね。このサービスは、コスメ系、食品系、サプリメント系、あとはスポーツに関わる事とか文化に関係すること。ライフスタイルに関わるメーカー、B to C企業は利用したいでしょうね。

商品を生活者と一緒に育てることができるサービス

JPRは企業が考えていることと、実際に使っているお客さんとの商品に対する認識のギャップをリサーチして、コンサルティングするモデルで、顧客騒動が重要だと理解しているサービスだと思います。
一つの製品のコンセプト作りは一時期で終わるので、シリーズとしてうまくやり続けられているか。コアのターゲットカスタマーから広げられるのかが重要になってきます。
このサービス実施することで、生活者から直で商品の価値を教えてもらうのは、商品のレベルアップに繋がりますし、商品を開発者からの一点で見るのはやっぱり良くないので、生活者と一緒に商品を育てることができますね。

真剣にJPRに向き合ってくれる玉木教授

メーカーの未来予想

生活者は最終的にブランドと、ブランドの社会価値に目が行くんですよね。なので、企業として儲かっているかで終わらずに、社会の中でどう貢献してるか、お客さんと企業が共創価値を作れるか、これから大切になってきます。
例えば、化粧品使うのでも、パームオイル使いまくってる企業は社会的にはダメですよね。ペットボトルも、ちゃんとディスポーザル(処分)まで考えていたら・・・世界で一番日本がペットボトル消費国だけど、もうどうしようもないじゃないですか。リサイクルを考えたけど、結局みんなやらなかったんですね。 どういう未来になるのかを考えてプロダクト作りをすること、また、どれだけお客さんにサービスをし続けられるか。「お客さんと一緒に生きる」意識を持つことが、これからの理想なんじゃないかな。
SDGsとか、世界的な貢献をしながら、だんだんレベルアップしていくといいですね。

「素晴らしいサービスなので頑張って下さい」とお墨付きとエールを頂きました

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